レジサポ転換(ロールリバーサル)はなぜ起こる?|僕が「抜けた後の戻り」を狙う理由

チャート分析・手法

「レジスタンスを上抜けたあと、価格が一度そのラインまで戻ってきて、今度はそこで支えられて上がっていった」。デイトレをしていると、必ず見る動きです。これをレジサポ転換(ロールリバーサル)と呼びます。

この動きは、なぜ起こるのかを理解しておくと、狙える場面とだましの場面を見分けやすくなります。逆に、形だけ覚えて「抜けたら戻りを買う」とやると、フェイクブレイクに引っかかります。

僕は12年FXをやってきて、11年連続で年間プラスを続けていますが、レジサポ転換はエントリーの優位性が高い形として、いまでもよく使います。この記事では、その仕組みと使い方を、実際のトレード例と図解で説明します。基本になる水平線の考え方は水平線の引き方にまとめています。

レジサポ転換とは?

レジサポ転換とは、それまで抵抗(レジスタンス)として働いていた価格帯が、上抜けたあとは支持(サポート)として働くようになる現象です。逆に、支えていたサポートを下抜けると、その価格帯は今度は上値を抑えるレジスタンスに変わります。

レジスタンスを上抜けたあと価格が戻ってきて今度はサポートとして機能するレジサポ転換の模式図
「壁」だったラインが、抜けたあとは「床」に変わる。この床の上で反発したところが狙い場です。

なぜ起こるのか|3種類のトレーダーの注文

レジサポ転換は、テクニカルの魔法ではなく、ライン付近に買い注文が集まる仕組みで説明できます。レジスタンスを上抜けた直後、そのラインまで価格が戻ってくると、次の3種類の人たちの買いが入ります。

レジサポ転換で旧レジスタンス付近に買いが集まる理由:上抜けに乗り遅れた人・高値づかみで売った人・利確して押し目待ちの人の3種類の買い注文が集中する図
3種類の「買いたい人」の注文が、旧レジスタンス付近に集中します。だから、そこで支えられます。

① 上抜けに乗り遅れた人

ブレイクを見て「入りたかったけど間に合わなかった」人は、「もう一度あのラインまで戻ってきたら買おう」と待っています。この待ち構えている買いが、戻ってきた価格を支えます。

② 高値づかみで売って、含み損を抱えた人

レジスタンスの手前で「反発するだろう」と売った人は、上抜けされて含み損になっています。価格がラインまで戻ってくれば「同値で撤退できる」ので、そこで損切りの買い戻しを入れます。これも買い圧力になります。

③ ブレイクで利確して、押し目を待っている人

ブレイクの初動で利確した人は、「上目線は変わっていないから、押し目でまた買いたい」と考えています。旧レジスタンスは、その分かりやすい押し目の目安です。

この3つの買いが重なるから、抜けたあとに戻ってきた旧レジスタンスは、サポートとして機能しやすいわけです。相場が大衆心理でできている、という話の分かりやすい例です。

逆パターン(サポート→ブレイク→レジスタンス)

下降の場合は、すべて逆です。何度も支えていたサポートを下抜けると、そのラインまで戻ってきた価格に対して、次の3種類の売りが入ります。

  • 下抜けに乗り遅れた人の「戻り売り」
  • 安値で買って含み損の人の「同値撤退(=売り戻し)」
  • 下抜けで利確した人の「戻り売りでまた乗りたい」

だから、旧サポートは戻り売りの目安になります。

「機能する / しない」の見分け方

レジサポ転換は、いつでも起こるわけではありません。次の3つで判断します(水平線の引き方のロールリバーサルの項と同じ考え方です)。

機能するレジサポ転換(実体で抜け戻って陽線で反発)と、機能しないフェイクブレイク(すぐゾーン内に潜って逆行)の対比図
「抜けた → 戻ってきた → そこで支えられた」まで見て、はじめてエントリーします。戻ってきた瞬間には入りません。
  1. ローソク足の実体でゾーンを抜けているか。ヒゲだけの抜けは信用しません
  2. 上位足の方向と一致しているか。4時間足が上昇トレンドなら、上抜けのレジサポ転換は狙いやすい。上位足が逆なら見送り
  3. リテスト(戻り)で反発の確認ができたか。戻ってきて、旧レジスタンスの上で陽線の押し返しが出たか。ここを確認してから入ります

だまし(フェイクブレイク)との違い

いちばん見分けたいのが、「抜けたと思ったら、すぐにゾーン内へ戻って逆行する」フェイクブレイクです。

  • 本物のレジサポ転換…抜けたあと、戻ってきてもゾーンの外側(上抜けなら上)で支えられる。ゾーンには深く入り込まない
  • フェイクブレイク…戻ってきて、そのままゾーンの中に潜り込み、反対側へ抜けていく

だから「戻ってきた瞬間に買う」のは危険です。戻ってきて、ゾーンの外で支えられ、反発の確認が取れてから。この一手間で、フェイクにやられる回数がかなり減ります。だましの見分け方とエントリー前の確認はブレイクアウトのだまし対策でくわしくまとめています。

移動平均線・トレンドラインでも起こる

レジサポ転換は、水平線だけの現象ではありません。

  • 移動平均線…価格が移動平均線を上抜けたあと、その線まで戻ってきて支えられる。押し目買いの定番です
  • トレンドライン…トレンドラインを下抜けたあと、そのラインまで戻ってきて、今度は上値を抑えられる

「抜けたものは、次に戻ってきたときに役割が入れ替わる」。これは水平線・移動平均線・トレンドラインに共通する考え方です。

戻ってくるまでの時間は、まちまち

「抜けたら、いつ戻ってくるの?」とよく聞かれます。答えは「決まっていない」です。

  • 数本のローソク足ですぐ戻ってくる…いちばん多いパターン。抜けの勢いが一服して、押し目を作る
  • しばらく伸びてから、時間をおいて戻ってくる…このときは、旧レジスタンスまで戻らず、その少し上で反発することも多い
  • 戻ってこないまま伸びていく…強いブレイクだと、リテストなしで進む

大事なのは「いつ戻るか」を当てることではなく、「戻ってきて、支えられたのを確認してから入る」という準備をしておくことです。戻ってこなければ、そのトレードは見送り。それでいいんです。

ゾーンで見る

旧レジスタンスは、細い1本の線ではなくある程度の幅を持ったゾーンで見ます。戻ってきた価格が、ラインちょうどで止まらず、少し上や少し下で反発することはよくあります。「このゾーンで反応が出たか」で判断するのが現実的です。この考え方は水平線の引き方と同じです。

レジサポ転換を使ったトレードの手順

  1. 上位足で方向を確認する。4時間足のトレンドが、狙う方向と合っているか
  2. 意識されているラインが実体で抜けるのを待つ。抜けた瞬間には飛び乗らない
  3. 戻り(リテスト)を待つ。価格が旧ラインまで戻ってくるのを待ちます
  4. 反発の確認。旧ラインの外側で、陽線の押し返し、安値の切り上げ、5分足の小さなダブルボトムなどを確認
  5. エントリー。損切りは旧ラインのゾーンの外側(=転換が否定される場所)に置く

練習方法

レジサポ転換を見る目は、過去チャートで鍛えられます。

  1. ドル円の1時間足の過去チャートを開く
  2. 何度も意識されている水平線を1〜2本引く
  3. そのラインが「抜けたあと、戻ってきて役割が入れ替わった」場面を探す
  4. そのとき「実体で抜けていたか」「上位足の方向は合っていたか」「戻りで反発の形が出ていたか」をメモする
  5. 10個やると、機能したレジサポ転換とフェイクブレイクの違いが、感覚でつかめてきます

よくある失敗

  • 抜けた瞬間に飛び乗る。フェイクブレイクにやられます。戻りを待つ
  • 戻ってきた瞬間に買う。まだ支えられるか分かりません。反発の確認まで待つ
  • 上位足を見ない。上位足が逆方向なら、レジサポ転換は失敗しやすい
  • 損切りをラインちょうどに置く。少しのヒゲで狩られます。ゾーンの外に余裕を持って

実例:旧レジスタンスがサポートに変わった押し目買い

下は、実際に僕が動画で解説したドル円のトレードを模式図にしたものです。

4時間足が上昇トレンドで、1時間足では何度も止められていたレジスタンスがありました。ある時、価格がこのレジスタンスを実体で明確に上抜け。ここでは飛び乗らず、一度戻ってくるのを待ちました。価格は旧レジスタンスのゾーンまで戻り、その上で下ヒゲをつけて反発。5分足に切り替えて、安値の切り上げと小さなダブルボトムを確認してロング。約25pipsを取れました。

大事なのは、「上位足の方向」「実体での抜け」「戻りでの反発確認」の3つがそろっていたことです。形だけ真似て、抜けの瞬間や戻りの瞬間に入っていたら、勝率はまったく違っていました。この解説の元になった動画は水平線の引き方の記事に埋め込んでいます。

よくある質問

戻ってこないでそのまま伸びることもありますよね?

あります。強いブレイクだと、リテストせずに伸びていくこともあります。その場合は「今回は取れなかった」と割り切ってください。リテストを待つのは、勝率を優先するためです。取り逃しより、フェイクで負けるほうが痛いです。

どのくらい戻ってきたら「リテスト」ですか?

旧ラインのゾーンまで戻ってきたら、です。ゾーンに少し届かず反発することもあれば、ゾーンに軽くタッチして反発することもあります。「ゾーン付近まで戻ってきて、そこで反発の形が出た」で判断します。

レジサポ転換とダブルボトムは何が違いますか?

別々の見方ですが、重なることが多いです。旧レジスタンスへのリテストで反発するときに、5分足で小さなダブルボトムが出る、というのはよくある組み合わせです。両方見えていれば、より根拠が強くなります。

ラインで反発や転換が起きるのは、多くの人が同じ場所を見ているからです。その考え方はFXの大衆心理の記事にまとめています。

まとめ

  • レジサポ転換=抜けたレジスタンスがサポートに(逆も同じ)
  • 起こる理由=「乗り遅れた人」「高値づかみで売った人」「利確して押し目待ちの人」の買いがライン付近に集まるから
  • 機能する条件=実体で抜け/上位足と一致/リテストで反発確認
  • フェイクとの違い=戻ってゾーンの外で支えられる(本物)か、ゾーンに潜って逆行する(だまし)か
  • 水平線だけでなく、移動平均線・トレンドラインでも起こる
  • 抜けた瞬間・戻った瞬間には入らない。反発の確認まで待つ

レジサポ転換は「なぜ起こるのか」が分かると、形の丸暗記ではなく、根拠を持って狙えるようになります。抜けを見たら、あわてず戻りを待つ。この癖がつくと、エントリーの質がぐっと上がります。


4時間足で方向、1時間足で場所、5分足でタイミングを決めるデイトレードの全手順は、FXデイトレード手法の基礎(全体像)で1本にまとめています。全体の流れを確認したい方はそちらからどうぞ。

この記事は、全くのFX初心者が毎月安定して稼げるプロトレーダーになるためのロードマップのステップ4にあたる内容です。あわせて水平線の引き方、トレンドラインの引き方、ダウ理論の使い方、マルチタイムフレーム分析のやり方もどうぞ。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘や利益を保証するものではありません。取引はご自身の判断と責任でお願いします。

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