FXの再現性の作り方|僕が「勝った理由を説明できるか」を大事にする理由

リアルトレード・検証

大きく勝てた日もある。うまくいった週もある。それなのに、月単位で見るとなぜかプラスが残らない。そんな状態が続いていませんか。僕もFXを始めて最初の半年から1年ほどは、勝ったり負けたりをくり返して、トータルでは少しずつ減っていく、ということを経験しました。

いま思えば、当時の僕に足りなかったのは手法ではなく「再現性」でした。勝ったトレードがあっても、なぜ勝てたのかを説明できない。だから次に同じ場面が来ても、同じように入ることができなかったのです。今日は、FXでいう再現性とは何か、そしてそれをどうやって作っていくのかをまとめます。

  • FXの「再現性」とは何か
  • 再現性がないと、勝っても続かない理由
  • 再現性を作る3つの条件
  • 再現性があるかどうかを確かめる方法
  • 再現性を壊してしまう行動

FXの「再現性」とは?同じ場面で、同じ判断ができること

FXでいう再現性とは、同じような場面が来たときに、毎回同じ判断ができることです。同じ条件がそろったら入る。そろっていなければ見送る。損切りと利確も、毎回同じ考え方で決める。これが再現性のあるトレードです。

ここで誤解しやすいのは、「再現性がある=毎回勝てる」ではない、という点です。どんなに良い場面で入っても、負けることは必ずあります。再現性があるというのは、勝っても負けても、やっていることが毎回同じという意味です。やっていることが同じだからこそ、10回、20回と重ねたときに結果が安定してきます。

再現性がないと、勝っても続かない理由

同じ「勝ち」でも、あとの口座はまったく違うの図。トレード回数 →、口座残高、再現性あり=型で勝っている、再現性なし=たまたま勝っている、1回ずつの勝ち負けは同じように見えても、回数を重ねると差がはっきり出ます
大きく勝った日があっても、それが「たまたま」なら、次の日には続きません。

再現性のないトレードでも、勝つことはあります。相場がたまたま自分の入った方向に動けば、根拠がなくても利益は出ます。問題は、なぜ勝てたのかが分からないので、次に同じことができないことです。

しかも、たまたまの勝ちは、負けよりもやっかいです。勝ったので「このやり方で合っている」と思い込み、根拠のうすいエントリーがクセになってしまいます。そして、そのクセで入ったトレードが、ある日まとめて負けになります。勝ったり負けたりをくり返しながら、少しずつ口座が減っていく人の多くは、この状態にいると僕は感じています。

逆に、再現性のあるトレードは、1回ずつの結果は地味でも、回数を重ねるほど右肩上がりになっていきます。やっていることが毎回同じなので、負けた理由も勝った理由も説明でき、直すべき場所がはっきりしているからです。

僕の失敗談:勝った日ほど、理由を説明できなかった

始めたばかりのころ、僕は勝った日ほど気分が良くなって、その日のトレードを振り返ろうとしませんでした。負けた日は落ち込んで「何が悪かったんだろう」と考えるのに、勝った日は「今日は冴えていた」で終わり。いま思うと、これが遠回りの原因でした。

あるとき、勝ったトレードについて「なぜここで入ったのか」を書き出してみたことがあります。すると、半分くらいは「動き出したから飛び乗った」「なんとなく上がりそうだった」としか書けませんでした。勝ってはいても、それは相場に助けてもらっただけで、僕の判断で取った利益ではなかったのです。ここから、勝ったトレードも負けたトレードと同じように振り返るようにしました。記録のつけ方はFXのトレード記録の付け方でくわしくまとめています。

再現性を作る3つの条件

再現性を作る3つの条件の図。1、言葉にできる、入る理由を、チャートの事実で、説明できる、「上がりそう」はNG、2、条件がそろったときだけ、形だけで入らず、、上位足の流れ・場所と、組み合わせて使う、形+環境+不安要素なし、3、同じ型をくり返す、手法を変えずに、20回単位で、結果を見る、1回の結果で判断しない、3つのうち1つでも欠けると、「たまたま」の勝ち負けに戻ってしまいます
特別な才能は必要ありません。3つとも、やり方さえ分かれば誰でもできることです。

再現性は、センスや才能で身につくものではありません。僕は、次の3つの条件がそろうと、トレードに再現性が生まれると考えています。

  • 条件①:入る理由を「言葉」にできる
  • 条件②:手法の形だけで入らず、「条件がそろったとき」だけ入る
  • 条件③:同じ型を、変えずにくり返す

1つずつ説明していきます。

条件①:入る理由を「言葉」にできる

1つ目は、エントリーの理由を言葉で説明できることです。「4時間足は上昇、1時間足で前回の高値まで下げてきて、5分足で安値を切り上げたから買った」。このように、見た順番どおりに、チャートの事実だけで説明できることが大切です。

言葉にできない理由で入ったトレードは、次に再現できません。「なんとなく強そうだった」は、次のチャートで同じように感じるとは限らないからです。逆に言葉にできる理由は、次のチャートにもそのまま当てはめられます。言葉は、判断を次のトレードに持ち越すための道具です。

僕は、入る前に心の中で理由を一文にしてから発注するようにしています。一文にできないときは、まだ入る場面ではない、と判断して見送ります。見る順番そのものは相場環境認識のやり方でまとめています。

条件②:手法の「形」だけで入らない。条件がそろったときだけ入る

手法の「形」が生きるのは、条件がそろったときだけの図。エントリーの形、5分足の、反発のサイン、+、上位足の流れ、4時間足と、同じ向きか、+、不安要素がない、すぐ上に強い、ラインがない など、=、入る、価値が、ある、形だけで入ると…、同じ形でも、勝つときと負けるときがバラバラになる、→「この手法は使えない」と、次の手法を探しはじめてしまう
形は同じでも、どこで出たかによって意味がまったく変わります。

2つ目は、手法の「形」だけで入らないことです。多くの手法は「こういうローソク足の形が出たら入る」という形で説明されます。でも、同じ形でも、どこで出たかによって結果はまったく変わります。

たとえば、5分足で反発のサインが出たとします。それが4時間足の上昇の流れの中で、1時間足の押し目の場所で出たなら、入る価値があります。でも同じサインが、4時間足の流れと逆向きの場所や、すぐ上に強いラインがある場所で出たなら、話は別です。形だけを見て入っていると、同じ形なのに勝ったり負けたりがバラバラになり、「この手法は使えない」と感じてしまいます。

僕がYouTubeでもよく話しているのは、手法の形は、上位足の流れやチャートの場所、不安要素がないことと組み合わさって、はじめて生きるということです。形そのものを覚えるのは、誰でも1〜2か月あればできます。差がつくのは、その形が「生きる場面」と「生きない場面」を見分けられるかどうかです。押し目での入り方は押し目買い・戻り売りのやり方でくわしく書いています。

条件③:同じ型を、変えずにくり返す

3つ目は、同じ型を変えずにくり返すことです。当たり前のようですが、ここでつまずく人がとても多いです。2〜3回負けただけで「この手法はダメだ」と別の手法に乗りかえてしまうと、どの手法も数回しか試さないまま終わってしまいます。これでは、自分のトレードに再現性があるのかどうか、確かめることすらできません。

どんなに良い型でも、数回の結果は運に左右されます。僕は、同じ型を最低でも20回はくり返してから、その型がうまくいっているかどうかを判断するようにしています。勝率とリスクリワードのバランスがとれていれば、連敗があっても20回単位ではプラスに近づいていきます。この考え方は勝率とリスクリワードのバランスで説明しています。

ロットも同じです。勝った次のトレードでロットを上げたり、負けたあとに取り返そうとロットを上げたりすると、同じ型でも結果が大きくぶれてしまいます。再現性を確かめている間は、ロットも固定しておきます。

再現性チェック:「別の人が見ても、同じ場所で入れるか」

自分のトレードに再現性があるか、5つのチェックの図。入る理由を、チャートの事実だけで一文にできる、そのチャートを別の人が見ても、同じ場所で入れる、損切りと利確の場所を、入る前に決めている、同じ型を、20回以上くり返している、勝ったトレードも、負けと同じように振り返っている、とくに2つ目が大事です。人に説明できる判断は、次の自分にも説明できます
チェックが埋まらない項目が、次に直すポイントです。

自分のトレードに再現性があるかどうかを確かめる、いちばん分かりやすい方法があります。それは、同じチャートを別の人が見たときに、同じ場所で入れるかどうかです。

僕がコミュニティで一緒にトレードしているメンバーから報告をもらうと、エントリーしたポイントが僕とぴったり重なっていることがよくあります。5分足の同じローソク足で、同じ理由で入っている。これは、僕が特別なことをしているからではありません。入る理由を言葉にして伝え、その条件がそろったときだけ入ることを、みんなでくり返しているからです。僕にとって、いちばんうれしい瞬間でもあります。

1人でトレードしている方は、「このチャートを誰かに見せて、この理由を説明したら、その人も同じ場所で入れるだろうか」と考えてみてください。説明できない、あるいは説明しても同じ場所にならない、と感じるなら、まだ判断が感覚に頼っているサインです。人に説明できる判断は、次の自分にも説明できます。

勝ったトレードこそ振り返る理由

再現性を作るうえで、見落とされがちなのが勝ったトレードの振り返りです。負けたトレードは誰でも反省しますが、勝ったトレードは「うまくいった」で終わってしまいがちです。

でも、勝ったトレードの中には「根拠があって勝ったもの」と「たまたま勝ったもの」がまざっています。前者はくり返すべきトレードで、後者はクセになる前に止めるべきトレードです。これを分けられるのは、勝ったトレードを振り返ったときだけです。実際に、勝ってはいたけれど上位足の環境認識が合っていなかった、という添削の例をFXトレード添削事例(事例1)で紹介しています。

再現性を壊してしまう3つの行動

  • 思いつきのエントリー:型にない場面で「今回は特別」と入るたびに、自分のルールが少しずつあいまいになります
  • 手法の乗りかえ:数回の負けで別の手法に移ると、どの型も確かめられないまま終わります
  • ロットの上げ下げ:勝った後・負けた後にロットを変えると、同じ型でも結果が大きくぶれます

どれも、その場の気持ちで判断を変えてしまう行動です。再現性は、気持ちが入りこむすき間を、ルールで減らしていくことで作られていきます。1日に入る回数を先に決めておくのも効果があります。考え方はポジポジ病の治し方でまとめています。

今日からできる、再現性を作る練習の順番

ここまでの話を、実際の練習の順番にまとめておきます。一度に全部やろうとせず、上から1つずつ進めてください。

  1. 入る条件を3行で書き出す:上位足の向き、入る場所、5分足で確認すること。この3つを紙に書いて、チャートの横に置いておきます
  2. 条件がそろったときだけ入る:3行のどれか1つでも欠けていたら見送ります。見送った場面も「見送った理由」として記録に残します
  3. ロットを固定して20回くり返す:途中で手法やロットを変えないことが大切です
  4. 20回終わったら、ルールどおりに入れた割合を見る:結果のpipsより先に、この割合を確認します
  5. ズレを1つだけ直して、次の20回へ:直すのは毎回1つだけです

地味な作業に見えるかもしれませんが、僕自身、特別なことをして勝てるようになったわけではありません。決めた条件で入り、結果を見て、少しずつ直す。このくり返しが、いちばん確実に再現性を作ってくれます。

よくある質問

再現性のある手法を見つけるには、どうすればいいですか?

新しい手法を探すより、いま使っている型の「入る条件」をはっきりさせるほうが近道です。上位足の向き、入る場所、5分足で確認すること。この3つを言葉にできれば、多くの型は再現性を持たせることができます。手法探しで遠回りしがちなポイントはFXデイトレード手法の基礎でまとめています。

何回くらいトレードすれば、再現性があると判断できますか?

僕は20回をひと区切りにしています。20回くり返して、ルールどおりに入れた割合と、トータルのpipsを確認します。ルールどおりに入れていれば、結果がマイナスでも型を少し直せば良くなることが多いです。

相場が変わると、再現性がなくなることはありませんか?

相場の動き方は変わることがあります。ただ、「上位足の流れに合わせて、良い場所で、反応を確認してから入る」という考え方そのものは、長く通用すると僕は考えています。変わるのは細かい数字のほうなので、記録を見ながら少しずつ調整していけば大丈夫です。

感覚で勝てているなら、それでもいいのでは?

その感覚を言葉にできるなら問題ありません。ただ、言葉にできない感覚は、調子が悪くなったときに何を直せばいいのか分からなくなります。長く続けるためにも、感覚を少しずつ言葉に置きかえていくことをおすすめします。

まとめ

  • 再現性とは、同じ場面で毎回同じ判断ができること。毎回勝つことではない
  • 再現性がないと、勝っても「たまたま」になり、口座は少しずつ減っていく
  • 再現性の条件は①理由を言葉にする ②条件がそろったときだけ入る ③同じ型をくり返す
  • 「別の人が見ても同じ場所で入れるか」が、いちばん分かりやすいチェック
  • 勝ったトレードこそ振り返る。たまたまの勝ちはクセになる前に止める

まずは直近で勝ったトレードを3つ選んで、「なぜそこで入ったのか」を一文で書いてみてください。書けたものが、あなたのトレードの中で再現性のある部分です。


この記事は、FXデイトレード手法の基礎の「練習と振り返り」をくわしくしたパートです。あわせてFXのトレード記録の付け方、全体の流れはFX初心者ロードマップもどうぞ。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘や利益を保証するものではありません。取引はご自身の判断と責任でお願いします。

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