「FXって何時から何時まで取引できるの?」「勝ちやすい時間帯ってあるの?」。FXを始めたばかりのころは、こうした時間の疑問がたくさん出てきますよね。僕のYouTubeやインスタにも、「どの時間帯にトレードしていますか」「勝てる時間帯はありますか」という質問がよく届きます。
先に答えを言うと、FXは平日ならほぼ24時間取引できます。そして、値動きが活発になりやすい時間帯はありますが、「勝てる時間帯」というものはありません。この記事では、FXの取引時間を日本時間でまとめたうえで、時間帯をどう使えばいいのかを、FX歴12年の僕の考え方もまじえてお話しします。
- FXの取引時間と、東京・ロンドン・ニューヨーク市場の時間(日本時間)
- 夏時間と冬時間で1時間ずれるしくみ
- 値動きが大きくなりやすい時間、小さくなりやすい時間
- 僕が「勝てる時間帯はない」と言う理由と、時間帯より大事な「足の確定時刻」
FXの取引時間は何時から何時まで?(平日ほぼ24時間)
株式は取引所が開いている時間しか売買できませんが、FXには決まった取引所がありません。銀行や業者どうしが世界中で通貨をやりとりしていて、どこかの国の市場がいつも開いているので、月曜日の朝から土曜日の早朝まで、ほぼ24時間取引できます。
日本の個人投資家が使う業者の多くは、月曜日の朝7時ごろ(夏時間は6時ごろ)に取引が始まり、土曜日の早朝に終わります。土日はお休みです。細かい時刻は業者によって違いますし、毎朝数分〜十数分ほどメンテナンスで取引できない時間がある業者もあるので、使っている業者の案内を一度確認しておくと安心です。
「24時間取引できる」というのは、「24時間チャートを見ないといけない」という意味ではありません。むしろ、いつでもできるからこそ、どの時間にやるかを自分で決めておかないと、ダラダラとエントリーが増えてしまいます。ここが時間帯の話のいちばん大事なところなので、後半でくわしくお話しします。
為替市場の時間を日本時間で見る(東京・ロンドン・ニューヨーク)
為替市場には取引所がなく、世界の主な市場がリレーのように開いていくことで、FXは平日ほぼ24時間取引できます。為替市場の時間を日本時間で見ると、大きく分けて次の3つです。
- 東京市場:朝9時ごろ〜夕方15時ごろ。日本の輸出入企業や国内の金融機関が中心です
- ロンドン(欧州)市場:夕方16時ごろ〜深夜1時ごろ(冬時間は17時ごろ〜深夜2時ごろ)。取引量が世界でいちばん多い市場です
- ニューヨーク市場:夜21時ごろ〜翌朝6時ごろ(冬時間は22時ごろ〜翌朝7時ごろ)。アメリカの経済指標の発表もこの時間にあります

このほかに、月曜日の朝いちばんに開くオセアニア市場(ニュージーランド・オーストラリア)もありますが、取引量は多くありません。初心者のうちは「東京・ロンドン・ニューヨークの3つがあって、夜は2つが重なる」とだけ覚えておけば十分です。
夏時間と冬時間で1時間ずれる
ロンドンとニューヨークには、夏の間だけ時計を1時間進める「サマータイム(夏時間)」があります。日本にはサマータイムがないので、海外市場の時間は、日本時間で見ると季節によって1時間ずれます。

アメリカの夏時間は、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までです。ヨーロッパは3月の最終日曜日から10月の最終日曜日までなので、春と秋の数週間だけ、アメリカとヨーロッパでずれる期間もあります。細かく覚える必要はありませんが、「季節が変わったら、指標の時間を確認し直す」という習慣だけ持っておくと、思わぬ急な値動きに巻き込まれにくくなります。
FXで値動きが大きくなりやすい時間帯
1日の中でも、取引する人が集まる時間は値動きが大きくなりやすくなります。代表的なのは次の3つです。
朝9時55分の「仲値」前後
仲値(なかね)は、日本の銀行がその日の両替などに使う基準のレートを決める時刻です。輸入企業のドル買いなどが集まりやすく、特に5日・10日がつく日(ゴトー日)は、朝のドル円が動きやすいといわれます。東京時間の中では、いちばん動きが出やすい時間です。
夕方16時〜17時ごろの欧州勢の参入
ロンドン市場が始まると、世界でいちばん取引量の多い市場の参加者が入ってきます。昼間は小さく動いていたチャートが、夕方から急に方向を持って動き始めることもよくあります。
夜21時ごろ〜深夜1時ごろのロンドン・NY重なり
ロンドンとニューヨークの両方が開いている時間は、1日の中でいちばん取引が集まりやすい時間です。アメリカの経済指標の発表もこの時間帯に入るので、大きなトレンドが出ることもあれば、指標で上下に大きく振られることもあります。
値動きが小さい・避けたほうがいい時間帯
反対に、参加者が少なくなって値動きが落ち着きやすい時間もあります。
- 東京のお昼前後(11時半〜13時ごろ):日本の参加者が休憩に入り、欧州勢はまだ来ていないので、小さな動きがだらだら続きやすい時間です
- ニューヨーク市場のクローズ後の早朝(朝6時〜8時ごろ):取引する人が少なく、業者によってはスプレッド(売値と買値の差)が広がりやすい時間です。この時間の成行注文は、思ったより不利な価格で約定することがあります
動きが小さい時間は、エントリーしても利益が伸びにくく、何度も小さな損切りをくり返しやすくなります。チャートを開いたけれど動きがない、というときは、「今は休む時間」と割り切るのも立派な判断です。
経済指標の発表時刻は、必ず先に確認する
時間帯の中でも、特に気をつけたいのが経済指標の発表時刻です。アメリカの雇用統計(原則として毎月第1金曜日)や消費者物価指数、政策金利の発表などは、数分で数十pips動くことも珍しくありません。
僕は、指標の直前に新しくポジションを持つことはしません。指標で大きく動いたあとに、落ち着いて方向が出てから考えます。指標の時間だけは「時間帯の問題」ではなく「予定表の問題」なので、トレードを始める前に、その日の予定を一度見ておくのがおすすめです。カレンダーの見方と朝3分でできる確認の手順は経済指標カレンダーの見方でまとめています。
年末年始・祝日・クリスマスの取引時間
平日でも、いつもと同じように取引できるとは限らない日があります。
- 日本の祝日:海外の市場は開いているので、FXは通常どおり取引できます。ただ、東京の参加者が少ないぶん、朝の仲値の時間などは動きが小さくなりやすいです
- 年末年始:元日は多くの業者で取引がお休みになり、年末の数日も参加者が減ります。取引できても値動きが不自然になりやすく、スプレッドも広がりがちです
- クリスマス前後:欧米の参加者が休暇に入るため取引量が大きく減り、12月25日前後は取引時間が短くなる業者もあります
- 欧米の祝日:アメリカやイギリスの祝日は、その市場の参加者がいないので、夜でも動きが鈍くなることがあります
こうした日の時間は業者ごとに案内が出るので、長い休みの前には一度確認しておくと安心です。参加者が少ない日は、ふだんの時間帯のクセが当てはまりにくいので、僕は無理にトレードしなくていいと考えています。
僕が「勝てる時間帯はない」と言う理由
ここからが、僕がいちばん伝えたいことです。「勝てる時間帯はありますか」という質問に、僕はいつも「勝てる時間帯なんてありません」と答えています。
たとえば、「朝8時から10時が勝ちやすい」と言われたとします。では、その時間にトレードすれば勝てるかというと、勝てませんよね。夜21時から24時でも同じです。あるのは「勝てる時間帯」ではなく「値動きが活発になる時間帯」です。

値動きが活発になれば、たしかに利益は取りやすくなります。でも同時に、同じだけ負けやすくもなります。動いている時間ほど、「今のうちに乗らないと」という気持ちになりやすく、狙う形が分かっていないまま入って大きく負ける人がとても多いのです。
実際、僕がトレードしている時間はばらばらです。朝9時台に5分足で入って20pipsほどで決済する日もあれば、夜22時半から深夜0時までの1時間半だけトレードする日もあります。祝日に朝から持ったポジションを、夕方まで見ていたこともあります。共通しているのは時間ではなく、4時間足・1時間足・5分足の順に見て、入る条件がそろったときだけ入っているということだけです。時間帯は「動きやすいかどうか」の目安にはなりますが、勝ち負けを決めるのは、その時間に何を待っているかだと僕は考えています。
時間帯より大事な「足の確定時刻」
時間の話でもう1つ、ぜひ意識してほしいのがローソク足が確定する時刻です。1時間足なら毎時ちょうど、4時間足なら4時間ごとに、1本のローソク足が確定します。

たとえば、朝9時に始まった1時間足が、9時19分の時点で大きな陰線になっていたとします。5分足で見ると勢いよく下がっているので、売りで入りたくなりますよね。でも、この1時間足が確定するのは10時です。残りの40分で戻されれば、10時の時点では長い下ヒゲの足になっているかもしれません。「この足が確定したとき、どんな形で終わりそうか」を考えずに入ると、上位足にさからったエントリーになりやすいのです。
確定の時刻は、使っている業者のサーバー時間で決まります。たとえばXMのMT4・MT5では、日本時間で見ると、日足の区切りが朝7時(夏時間は朝6時)、4時間足の区切りは冬時間なら7時・11時・15時・19時・23時・3時になります。自分のチャートの足が何時に確定するのかを一度確認しておくと、「なぜこの時間に急に動いたのか」も分かりやすくなります。
生活リズムに合わせた時間帯の決め方
時間帯は、「勝てそうな時間」ではなく、「毎日同じように続けられる時間」で選ぶのがいちばんです。
- 会社員の方:出勤前の朝(仲値前後)か、帰宅後の夜(21時以降)のどちらか1つ
- 日中に時間がある方:夕方の欧州勢参入の時間。お昼の動かない時間は休む
- 夜型の方:21時〜深夜1時ごろ。ただし指標の時間と、寝不足になる深追いに注意
大切なのは、1つの時間帯に決めて、その時間の値動きのクセに慣れることです。朝も昼も夜も触っていると、チャートを見る時間が長くなるだけで、エントリーの回数ばかり増えてしまいます。時間を決めることは、無駄なトレードを減らすことにもつながります。
時間帯でよくある失敗
- 動いている時間だから、と飛び乗る……動きがあることと、入る条件がそろっていることは別です。条件がそろうまで待ちます
- 指標の時間を知らずに入る……数分で損切りまで持っていかれることがあります。予定は先に確認します
- 夏時間の切り替えを忘れる……いつもの感覚で「まだ指標まで1時間ある」と思っていたら、もう発表の時刻だった、ということが起こります
- 動かない時間に取り返そうとする……値動きが小さい時間は、利益が伸びず損切りだけが重なりやすい時間です
よくある質問
初心者はどの時間帯から始めればいいですか?
自分が毎日同じ時間にチャートを見られる時間帯から始めるのがいちばんです。動きが大きすぎる時間は慣れるまで難しく感じるので、会社員の方なら、まずは朝か夜のどちらか1つに決めて、その時間の動きに慣れていくのがおすすめです。
土日にチャートが動かないのはなぜですか?(窓開けとは)
世界の主な市場が休みなので、FXの取引もお休みになるからです。土日にニュースが出ると、月曜日の朝に金曜日の終わりの価格から大きく離れて始まる「窓開け」が起きることがあります。
FXは土日や祝日も取引できますか?
土日は世界の主な市場が休みなので取引できません。日本の祝日は、海外の市場が開いているので平日と同じように取引できます。ただし元日など、業者がお休みになる日もあります。
深夜や早朝にトレードしても大丈夫ですか?
取引はできますが、ニューヨーク市場が終わったあとの早朝は参加者が少なく、スプレッドが広がりやすい時間です。この時間に成行注文をすると、思ったより不利な価格で約定することがあるので、慣れないうちは避けたほうが安心です。
時間帯によって、狙う通貨ペアは変えたほうがいいですか?
初心者のうちは、通貨ペアを1つに決めて、時間帯ごとの動き方の違いを覚えるほうが上達は早いと思います。僕のメインはドル円で、朝も夜も同じ通貨ペアを見ています。
まとめ
- FXは平日ほぼ24時間取引できる。月曜の朝に始まり、土曜の早朝に終わる
- 日本時間では、東京(9時〜)→ロンドン(16時〜)→ニューヨーク(21時〜)の順に市場が開く。冬時間は海外市場が1時間うしろにずれる
- 仲値・欧州勢の参入・ロンドンとNYの重なりは動きやすく、東京の昼とNYクローズ後の早朝は動きにくい
- 「勝てる時間帯」はない。あるのは「動きやすい時間帯」で、それは負けやすい時間でもある
- 時間帯より、足の確定時刻と、入る条件がそろうのを待てるかどうかが大事
まずは今日、自分がトレードする時間帯を1つだけ決めて、その時間の指標の予定と、自分のチャートの足が何時に確定するかを確認してみてください。時間を決めると、チャートを見る時間が短くなり、そのぶん「待つ」ことに集中できるようになります。
この記事は、FX初心者ロードマップの「取引の準備」をくわしくしたパートです。入る条件のそろえ方はデイトレード手法の基礎とマルチタイムフレーム分析のやり方、動く時間につい入りすぎてしまう人はポジポジ病の治し方と1日の損失上限の決め方もどうぞ。初心者にドル円をすすめる理由はこちらの記事でまとめています。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘や利益を保証するものではありません。取引時間や指標の時刻は業者・年によって異なる場合があります。取引はご自身の判断と責任でお願いします。


