こんにちは、ミスターKです。
(詳しいプロフィールはこちらから)
今回は
本やネット記事に書いてある通りに三尊のネックライン割れてエントリーしても全く勝てない!どうしたらいいの?というお悩みのメッセージを頂きました
これはもうすでにXでも呟いているのですが、
この記事内でより詳しくお話ししていきます。
youtube動画も必ず確認してください。
それでは本題に進みましょう。
この記事を読むことで
- なぜ三尊パターンはだましにあいやすいのか?
- 三尊のだましを回避する方法
- 勝率の高い三尊とは?
- 勝率の低い三尊とは?
など、三尊に関する内容が網羅出来るので
「本やネット記事に書いている通りに三尊ネックライン割れで売りエントリーしているのに、なんで損切りになるんだろう」
という悩みが無くなるのでぜひ参考にして頂ければと思います。
それでは早速本題に入りましょう!
▶三尊が形成に至るまでの投資家心理
についても執筆します。
三尊ネックライン割れだけで売るとだましに合う理由
ネット記事や書籍の通りに三尊のネックライン割れで売っても「だまし=損切り」にあってしまう理由。それは
『三尊が現れた時の上位足の相場環境を把握せず、三尊という形だけで判断してるから』
もっとかみ砕いて言うと「上位足のどこで三尊が出ているか把握していない」からです。
このように図で見るとかなり分かりやすいのではないでしょうか?本当に沢山の人が本当は有効でない場所でエントリーをしてしまいます。それはなぜなのか?上図のような間違いをおかしているからなのです。これはこの三尊に限らず、色々なチャートパターンで起こっていることです。
多くの書籍やFXサイトで、三尊が現れた時の上位足相場環境の把握については一切触れられず、
『三尊は上昇トレンドから下落トレンドに転換するチャートパターンなのでネックラインを割ってくれば売り!』
という全く本質的ではない解説がなされているので、勘違いするのも無理はないですが
三尊ネックライン割れでの売りエントリーが機能するかどうかは、
「三尊が形成された時の上位足相場環境がどのような状態なのか?」
によるので、上位足相場環境を無視した状態で三尊の形だけで判断してネックライン割れで売ってもそれは上手くいくはずはありません。
三尊が効くかどうかは上位足の環境による
例えばですがこのような三尊が現れるとします。
これを今までのネット記事のようにネックライン割れ確認でエントリーするのであれば
これは売りエントリーですね!間違いない!
となるわけなのですが、確かにこういったトレードをする人は多いです。
そして思い通りにネックラインを割って下がっていったとします。
ですが!!!
少し下げただけで止まって転換。上昇していきました。
こうなるとみんな同じことを言います。
三尊のだましだ!何も機能しないじゃないか!と。
ですがこれは「だまし」ではないですし、三尊が「機能」していないわけでもないのです。
レートが下げ止まって反転、そして上昇を開始したポイントでは上位足レベルで安値の切り上げが発生。なおかつ上昇中である上位足の移動平均線が下から支えて持ち上げているような状態だったのです。
もうお分かりですね?
ここは上位足の押し目買いのポイントになっていたのです。
つまり!だましでもなんでもなく、ただ上位足で押し目買いが入るようなポイントであったということを上位足で環境認識もしないまま、下位足のエントリーパターンだけでエントリーしたことによる損切りなのです。
正直に言ってしまうと「環境認識能力がない」ということになるのです。
分かって頂けますか?だましでも、パターンが効かないのでもなく、ただ環境認識能力がないことを棚に上げてチャートのせいにしているだけなんです。
このように、上位足の相場環境を把握し、トレード足で形成された三尊がしっかりと有効に機能する場面なのかどうかを把握出来て初めて三尊を活かしたトレードが可能になるのです。
同じ三尊であっても上位足の環境次第でここまで変わるということをしっかりと頭に入れて、エントリー時間軸で形成された三尊が上位足のどこに位置するのか常に把握していきましょう!
何度言っても言い足りないくらいですので念を押しておきますが、「三尊のネックライン割れのだましに合わない為には三尊の形ではなく、上位足のどこで出ているか」を把握しないといけません。
三尊ネックライン割れのだましを回避する方法
それではここから三尊ネックライン割れのだましを回避する方法をお伝えします。
上位足が下降トレンド中の場合はだましにあいにくい
三尊は色々なサイト、書籍で紹介されているようにパターン単体で見るのであれば上昇トレンドから下落のトレンドへと転換するチャートパターンです。
ですので上位足が下降トレンドの時、その高値の切り下げのポイントにおいてエントリーの時間軸で三尊が形成されればネックライン割れで売ってもだましにあう確率は低くなります。
これを見ると非常に分かりやすいと思います。
上位足が下落のトレンドということは、上位足は売りが優勢であるということ。そのため、三尊パターンは下への優位性があり、両者の思惑が一致する場面となります。
上位足トレーダーが売りたいと思っている場面で、三尊発生、そしてネックラインを割ることでエントリーの時間軸でも下降トレンドへと転換が起きるのです。
ここが非常に大事な部分です。
- 上位足は下降トレンド
- 下位足は下降トレンドへ転換
このように上位足と下位足の方向が揃います。
そうなることで
- 上位足勢➡売りたい
- 下位足勢➡売りたい
となりますのでレートが素直に伸びやすくなりだましにある確率がグンと低くなります。
上位足が上昇トレンドの場合はだましに合いやすくなる
反対に上位足が上昇トレンド中に三尊が形成された場合、、、その三尊のネックライン割れで売りポジションを持った場合はだましに合う可能性が非常に高くなります。
このように上位足が上昇状態の時はエントリー時間軸でいくら三尊が出たとしても上位足の買い圧力が強すぎて下がらないことが多いです。
ですので上位足が上昇トレンドの時にエントリー時間軸で三尊が形成されそのネックライン割れで売ってしまうとだましに合う確率が非常に高くなります。
ですので、三尊は形ではなく、
「上位足がどの状態で上位足のどこに位置しているのか?」
が非常に大事になり、これを把握できれば有効に機能する三尊とそうでない三尊が見分けられるようになりますのでだましを回避しやすくなります。
勝率の高い三尊三選
それではここで勝率の高い三尊を三つ紹介したいと思います。
勝率の高い三尊
- 上位足レベルの戻り売りポイントでエントリー足三尊
- 上位足Wトップでのエントリー足三尊
- 上位足で三尊形成、エントリー足三尊
上位足レベルの戻り売りポイントでエントリー足三尊
勝率の高い三尊①上位足レベルの戻り売りポイントでエントリー足三尊
①②③で三尊形成となりますが、上位足でも下降トレンドですのでかなり勝率が高くなるポイントと言えます。
上位足レベルの売りポイントがきたとき、その中で下位足の三尊が出現すればネックライン割れよりかなり高い勝率となります。非常に狙いやすいエントリーポイントです。
- 買っているトレーダーより売っているトレーダーの方が多い。
- 買いたいトレーダーより売りたいトレーダーの方が多い。
ということになります。
そのため、意識されそうなラインを見つけて、そのポイントで下位足で三尊やWトップなどを形成し下降トレンド転換してくるのを多くのトレーダーが待っているのです。
上位足の戻り売りポイントということはもうその時点で「下げの方向」に優位性があるということになります。
その下げ方向へ優位性があるポイントの中で下位足が三尊を形成し上位足の下降トレンドと同じ方向へのトレンド転換をしてくれば下げ方向への優位性が高まることになります。
つまり、下位足で三尊が形成され、そのネックラインを割ってくることで、下位足も下降トレンド転換してくるので
- 上位足トレーダー➡売りたい
- 下位足トレーダー➡売りたい
と、両者の思惑が一致し、レートは下方向に素直に伸びやすくなります。
上位足Wトップでのエントリー足三尊
勝率の高い三尊その②は
「上位足wトップでのエントリー足三尊形成」になります。
こちらも先ほどの話と原理は同じです。上位足レベルの大きなダブルトップ時に下位足で三尊が出ると勝率は高くなります。
▶ダブルトップ、ダブルボトムのだましを回避する方法
という記事を執筆する予定です。その記事内にてさらに詳しく説明しますのでより理解が深まると思います。
上位足で三尊形成、下位エントリー足で三尊
勝率の高い三尊3つめは
上位足で三尊形成、エントリー足三尊
になります。
上位足レベルの大きな三尊形成中に下位足で三尊、これがなぜ勝率が高いのか解説します。
まず上位足で三尊を形成するということは、この上位足において、高値を切り下げているチャートを
形成しているということです。
この高値の切り下げというのは「買い勢力」よりも、「売り勢力」のほうが強いという相場の表れです。
要するに、買っているトレーダーよりも、売っているトレーダーの方が多いから下げているのであり、下げていく方向へ優位性が高くなっていることを表しています。
上位足レベルでは多くの市場参加者の心理が売り方向に向いているということになり、売りが優勢の相場になっているといえます。
そのような状態(上位足が売り優勢)の中、その高値の切り下げポイントで下位足三尊形成し、ネックラインを割ってくると下位足は下降のトレンドに転換してきますので、もう買いの勢力、そしてここから買う勢力というのはなくなってきます。そうなると「売り」の注文が殺到するようになります。
また下位足で三尊を形成しネックラインを割ってきたことを見た上位足のトレーダーたちも「上位足の高値切り下げ、ネックライン割れか。これはもう売り目線だな」といった判断になるので、売り注文を出してきます。
こうなれば上位足でも売りが先行しますので、レートはわかりやすく下げてくる。ということになります。
もちろんさらに上位足レベルの三尊のネックラインを割ったわけではないので下位足の三尊のネックライン割れから一旦は下げていったとしても、その上位足の三尊ネックラインに近づけば
「良い押し目のポイントがきたぞ!」
という判断になり、押し目買いをしてくる勢力も必ず一定数はいますので、レートが再度上昇を始めることもあります。
このように上位足三尊ネックラインを割っていなければ押し目買い勢力が再度チャレンジしてくる可能性が出てきます。
しかし仮にそのようなシナリオを迎えた場合であっても、上位足の高値切り下げポイントで現れた下位足の三尊のネックライン割れで売っておけば、上位足の三尊ネックラインで反転してきても薄利、もしくは微損で決済をし逃げてしまうことが可能になります。
このような状態です。
上位足の高値切り下げ、そして下位足の三尊ネックライン割れ①で売りエントリーをしておくことで、上位足ネックラインでの押し目買い勢力に負け、上昇してしまっても②のポイントで決済が出来るので、値動きの幅によってはしっかりとした利益にもなりますし、悪くて微益、微損というシナリオを考えることが出来ます。
上位足のネックラインまでリワードを考えることが出来るので判断もしやすいでしょう。
さらに複数のポジションを持つ場合、1つを決済、1つを監視しておくことで利益を確保しつつ、上位足のネックライン割れのシナリオが訪れた場合は上位足レベルの大幅な下落を巻き込む形となりますので大きな利益を獲得することが出来ます。
が勝率の高い三尊となります。
これらすべてに共通して言えることは上位足が下げ方向に対して優位性があるときに、下位足で三尊が形成されれば「だまし」にあう確率を大幅に減らしながらセオリー通りのトレードが出来る可能性が高くなるということです。
勝率の低い三尊
ここまでしっかりと説明を読んでくれた方であればもう簡単に理解が出来たと思いますが一応念のために
「勝率の低い三尊」「だましにあいやすい三尊」
について説明をしておきます。
勝率の低い三尊、それは上位足が「上昇トレンド中に下位足で形成された三尊」です。
わかりやすく図で説明すると
いくら下位足で三尊を形成してネックラインを割ってきたとしても上位足が上昇トレンドの場合下げてきたポイントで押し目買いが入ってしまいます。
上位足が上昇トレンドの場合は下げてきたら買う!というトレードの優位性が高いため、下位足基準の判断をしても上位足の逆らえなくなります。
上位足トレンドの波が下位足を動かしているのでいくら下位足で下降トレンドに転換をしても、上位足が上昇トレンドの場合はその波に飲み込まれてしまう可能性が高くなります。
三尊のだましを回避する方法「まとめ」
いかがでしたか?
ネットに書いてある三尊の内容や、本に載っている三尊の内容でトレードをしてもすぐにだましにあって損切りになってしまいます。。。
という方に向けて
・三尊が有効に機能するポイント
・三尊が有効に機能しないポイント
を解説してきました。
三尊のネックライン割れというパターンが、本やネットの内容のように動いていくのかどうかはパターン単体ではなく、
「上位足のどこに三尊が出ているのか?」
によって決まるということを理解して頂けたと思います。
これらは三尊に限らず他のすべてのパターンに共通する原則であり、そのチャートパターンが有効に機能するかどうかは上位足の相場環境次第となります。
その点をしっかりと理解しておかなければチャートパターンだけをいくら覚えたところで勝てるようになりません。
今後▶チャートパターンだけを覚えてもFXで勝てるようにはならない。
という記事を執筆したいと思います。その際は合わせてその記事もしっかりと読むようにしてください。
この記事の内容をしっかりと理解し、今後は三尊が形成されたからと言って何でもかんでもむやみに飛び乗るのではなく、その時の上位足の状態がどうなっているのか?しっかりと状況判断をしていきましょう!
そして上位足の流れにしっかり合致している時だけネックライン割れでの売りエントリーを仕掛けていきましょう!
たったそれだけのことでだましにあう確率はかなり低くなります。